【9点】「トワイライト ささらさや」~石橋凌に泣いた~

トワイライト ささらさや

泣きました。映画感で泣いたのは今年これで2本目です。
新垣結衣ちゃんの新米ママぶり、かわいくて凛としていました。
大泉洋さんの持ち味を生かした人物設定、はまっていました。
中村蒼さんは「東京難民」の時とは打って変わっておっちょこちょいの役、とても自然に笑わせてくれました。
富司純子、波野久里子、藤田弓子の3ババトリオ、芸達者に感嘆いたしました。
そして、なんといっても石橋凌さんです! いつもの渋くてちょっと怖い感じから一転、こんなにも泣かせてくれるなんて。

あらすじ

大泉洋演じるユウタロウは売れない落語家。
「えー、冒頭からなんですが、アタクシもうこの世の人間ではございません」で始まる高座の一席。
「馬鹿だねえ」の口癖で語られる、これはユウタロウとその家族の物語です。
生後間もないユウスケと新米ママのさや(新垣結衣)を残して、あっけなく交通事故で死んでしまったユウタロウ。2人のことが気になって気になって、成仏できないでいます。
そしてユウタロウの葬式に乗り込んできたのが、父と名乗る男(石橋凌)です。
両親は死んだと聞かされていたさやはうろたえますが、その男はユウスケを引き取って自分が育てると宣言します。
ユウスケを取られてはならじと、さやは逃げるように、亡くなったおばが残してくれた家に移り住むためささら町にやってきます。大きなベビーカーを押しながら。
そして、そこでの生活を陰ながら手助けするのが、ユウタロウの幽霊です。
彼が見える人だけ1回きり乗り移れることを利用して、さやを見守り、助け、支えます。

やがて町の人たちとも親しくなり、いろいろな困難を乗り越えながら、さやは母親らしく強くたくましくなっていくのですが、ある日さやの居場所をつきとめたユウタロウの父がやってきて、ユウスケをさらって逃げてしまうのです。
さて、さやはユウスケを奪還できるのでしょうか?
そしてその後に明かされた真実とは?

感想

これはハマる人とそうでない人がはっきり分かれる映画かもしれません。
ひとことで言うなら「親になって初めてわかる親心」というところでしょうか。
赤ちゃんのかわいさや仕草のひとつひとつに、泣き騒ぐ赤ん坊に対する世間の冷たさと温かさの両方に、若い母親の想像を越えた苦労に、あるある感満載です。
そして、子供を十分かわいがってやれなかった親の後悔と、届かぬ愛情の苦しさと、子に先立たれることの悲しさと。

原作を読んだ時「子を奪われる」というさやの被害者意識が強すぎて、ユウタロウの家族が悪者扱いされていることに違和感を覚えましたが、その点を深川栄洋監督は見事にクリアして、いくつになっても変わらない親心を描いてくださいました。私はドツボにハマってしまいましたよ。
石橋凌さんにこんなにも泣かされるとは。ちょっとメタボなのが気になりましたけど。

そして最近ひっぱりだこの大泉洋さん。シリアスな演技もできるトボけたキャラが、ぴったりでした。
新垣結衣ちゃんの新米ママもかわいくて、かつては私もこうだったと昔を思い出すオバサン達も多いことでしょう。

というわけで、手作り感あふれる小さな物語ですが、心温まるほっこり系の良作だったと思います。

主な出演者
新垣結衣 (出演作品)
大泉洋 (出演作品)
中村蒼 (出演作品)
福島リラ
つるの剛士

この記事を書いた人

くりちゃん
くりちゃん著者
映画を見たり、本を読んだり、音楽を聴いて気ままに暮らし、ときどきこうしてレビューなんぞが書けたら最高。酸いも甘いもかみ分けた大人のレビューが書けるといいなあ。
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