「ブリングリング」ホントに欲しいものはなんなのか?

ブリングリング

【あらすじ】

学校に馴染むことが出来ずに、1年間自主学習を続けてきたマークは、新しい高校へ転入した日に、オシャレな女子生徒のレベッカと出会う。自分とは全く違う美しくて華やかなレベッカにすっかり心を奪われる。大好きなファッションやセレブネタですっかり仲良くなったと浮かれるマーク。
そんな彼女に誘われるがままに、軽い気持ちで犯罪に手を染めることとなる。

はじめは、旅行で留守になっている友人の家に忍び込む程度だったのだが、それは次第にエスカレートしていった。グーグルアースを用いてハリウッドに住むセレブの豪邸の住所を突き止める。そして、彼らのスケジュールを調べ上げ、留守にしているところに忍び込み、クローゼットでセレブ気分を味わい、気に入ったブランド品を盗み出す。

誰でも収集できる程度の情報源を使って、計画性もなく、場当たり的な犯行が、いつまでもうまく続くわけもなく、ついに彼らは逮捕されてしまう。しかし、犯行を素直に認めたのはマークだけ。レベッカは、逃げたり、しらばっくれたり、高跳びしたり、そして最後には警察に取引を持ちかけたり。もともと目立ちたがり屋で出たがりのニッキーは、チャンスとばかりに自分をヒロインに仕立て上げ、テレビ出演まで果たしてしまう。

そうまでして、彼らが手に入れたかったものはなんなのか―――。

【感想&まとめ】

ソフィア・コッポラ監督作品。だけど今回はテーマ―カラーはピンクっぽくないし、彼女が得意とするところのガーリーな感じのファッションは出てこないんだなというのは、ポスタービジュアルを目にした時になんとなくは感じていた。

ハリウッドセレブの自宅に忍び込み、欲しいものを手当たり次第に盗み出していった実在のティーン窃盗団のメンバーはみんなふてぶてしすぎて(特に女子)、共感できる部分が最初から最後までまったくない。

防犯カメラの映像が公開され、窃盗団には「ブリングリング(キラキラしたやつら)」なんて名前がついてメディアで報じられれば、調子に乗ってまたさらに盗みを働く。

逮捕時に、唯一犯行を素直に認めたマークでさえも、当時をこう振り返っている。
「僕らは人気者でどこでも歓迎された。ゴージャスなものをたくさん持っていたから」と。
彼らの頭の中、何かがすっかり欠落している。
ただ、目の前にあるものが欲しいだけ、だから盗む。
「クールだね」っていう一言を言ってほしいために、また盗む。
仲間外れはイヤだからと、一緒になってまた盗む。まったくもって空っぽだ。
(HaLu)お家で映画鑑賞『ブリングリング』

【キャスト】

エマ・ワトソン 
レスリー・マン 
タイッサ・ファー 
クレア・ジュリアン 
イズラエル・ブルサール 

この記事を書いた人

HaLu
HaLu
映画のこと、音楽のこと、ファッションのこと、グルメのこと、マンガのこと、本のこと、旅行のことなどなど、ときどき書いてます。新作から掘り出し物の作品まで、おススメを紹介していきたいと思います。
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